抗生剤とはどんな薬?子どもに抗生剤を使うのはどんな時?

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抗生剤って、内科さんとかだと

「うーん、風邪だと思うけど、一応抗生剤も出しておきますね」

っていう風に処方されるイメージ、皆さんありませんか?

そして、そうやって処方された抗生剤を内服して、風邪などの症状がよくなると、”抗生剤=良いもの”という印象を受けますよね。

すると、

「これ、うちの子も抗生剤を飲んだ方が早くよくなるんじゃないかな?」

と思う方もいるのではないでしょうか。

しかし、小児科全体的にかもしれませんが、当院・しいの木こどもクリニックでは、抗生剤が処方されることは少ないんです。

その理由としては、”抗生剤は良いことばかりではない”からなんです。

そこで今回は、そもそも抗生剤とはどんな薬なのか。

そして、子どもの場合で抗生剤を使うのはどんな時なのかについてお話していきますね。

抗生剤とはどんな薬?

抗生剤(抗生物質、抗菌薬ともいいます)とは、簡単にいえば、菌(細菌)をやっつける薬のことです。

よく、当ブログでも

「風邪の原因の多くはウイルスや細菌です」

とお伝えしていますが、抗生剤は、その細菌に対して効果のある薬なんです。

「じゃあ、抗生剤を使ったほうが風邪が早くよくなるんじゃないの?」

と思うかもしれませんが、そう簡単にはいかないんです。

子どもの風邪(感染症)の多く、8~9割くらいは、ウイルスが原因なんです!

これは、子どもの風邪(小児科での感じ方)なので、内科の先生の感じ方は少し違うかもしれません。

先程もお伝えした通り、抗生剤は菌(細菌)には効果があるのですが、ウイルスに対しては効果がありません。

ごく一部、水ぼうそうやインフルエンザのウイルスには効果のある薬(抗ウイルス薬)もありますが、それ以外のウイルスに対しては効果のある薬はありません。

そのため、風邪などの感染症は、基本的には自分の免疫で治していくものになります。

また、抗生剤は、菌をやっつける薬なのですが、悪い菌だけをやっつけるわけではなく、人間にとって良い菌もまとめてやっつけてしまうんです。

例えば、最近『腸内フローラ』とか、『腸内環境』などという言葉を、TVCMなどでよく耳にするのでご存知の方も多いかと思いますが、お腹の中には、善玉菌という、お腹の調子を整えてくれるなどの良い菌がいるんです。

抗生剤は、この善玉菌も無差別にやっつけてしまうので、腸内環境のバランスが崩れ、下痢になってしまうこともあります。

下痢だけでも辛いですが、子ども、特に赤ちゃんは皮膚が敏感な子も多いので、下痢でおしりがかぶれてしまう子もいます。

また、むやみに抗生剤を使うと、抗生剤が効きにくい菌(薬剤耐性菌)が増えてきてしまい、いざ本当に抗生剤を使わなくてはいけない時に薬が効かない!ということになってしまいます。

そのため、抗生剤は、必要な時に使う!というのが大前提なんです。

子どもに抗生剤を使うのはどんな時?

では、子どもに抗生剤を使う時・抗生剤が必要な時とは、一体どんな時なのでしょうか。

一つは、”病気が菌によるものだとはっきりしている時“です。

先ほども、子どもの風邪(感染症)の原因の多くはウイルスとお伝えしましたが、中には菌が原因の時もあります。

例えば、溶連菌やマイコプラズマなどは菌による病気のため、抗生剤が処方されます。

溶連菌は抗生剤がよく効く病気といわれているので、医師の指示通りに抗生剤を内服してください。

次に、”風邪の終わりかけでまた新たに風邪をひいてしまった時“や、”風邪が長引いてしまっている時“にも抗生剤が処方される場合が多いです。

「ん?子どもの風邪の8~9割は、菌ではなくウイルスが原因だから、抗生剤は使わないって言わなかった?」

って思われますよね。

なぜ、この、

“風邪の終わりかけでまた新たに風邪をひいてしまった時”
“風邪が長引いてしまっている時”

に抗生剤が処方されるかと言うと、この時は、風邪を治すために抗生剤が処方されるわけではなく、風邪で自分の体が弱っている時に、常在菌(人間の体に常にある菌、普段は病気の原因になることはない菌)が暴れだして、風邪がこじれて、肺炎や気管支炎などひどくならないよう、常在菌を抑えるために抗生剤が処方されます。

あとは、ひどい中耳炎になっている時も、抗生剤を使う・処方される場合があります。

ちなみに、子どもの中耳炎が心配な時、耳鼻科を受診するイメージがあると思いますが、耳の中を診て、単純に中耳炎になっているかいないかは小児科でも診れますので、まずはかかりつけの小児科を受診することをおすすめします。

ただし、耳あかが多くて見れないなどの時は、耳鼻科の受診をお願いする場合もあります。

ざっとですが、子どもでも抗生剤を使用する場合を、いくつかお伝えさせていただきました。

もちろんこの他にも、医師の判断で抗生剤が処方されることはあります。

その場合は、なぜ抗生剤が必要なのか、医師にしっかりと理由を聞いて、納得した上で使用していただければと思います。

まとめ

抗生剤には、メリットだけではなく、デメリットもあります。

そのため、抗生剤は必要な時に使用するという事がとても大事になってきます。

当院・しいの木こどもクリニックでは、抗生剤を処方する時には

「今回、なぜ抗生剤を処方するかと言うと…」

と、どうして抗生剤を処方するのか、その理由を説明した上で処方するようにしています。

抗生剤はもちろんですが、他の薬もそうです。

“この薬は一体何の薬で何のために処方するのか”、その理由をしっかりと親御さんに説明するように心がけています。

だって、何の薬かわからずに薬を飲むのって怖くないですか?

ましてやそれが子どもの事ともなると、より一層不安・心配になりませんでしょうか。

私達は、今後もそういった親御さんの”不”を、出来る限り解消していきたいと思います。

抗生剤、薬に限らず、疑問に思った事や分からない事がありましたら、受診の際、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

しいの木こどもクリニックスタッフ
しいの木こどもクリニックスタッフ
看護師&医療事務。 医療従事者、医療の現場で働いているからこそお伝えできる情報があります。 少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。 (記事は全て医師の確認後アップしています)